ブラックボックスとしての有限要素法

20160923_blackbox

技術者の育成を主眼にした技術屋.netのホームページで、機械技術者としての知識や経験をナレッジベースとしてまとめ、無料で公開するページの作成をしています。
まだまだ実用には耐えないボリュームなのですが、暇を見ては少しずつ更新していこうと考えています。
現在、CAE解析の中心となる有限要素法について「計算力学の基礎知識」と題してまとめる作業を実施中です。
有限要素法は、そこに用いられている理論や演算方法を知らなくてもそれを『ブラックボックス』として扱い、性能の予測値や分析を実施できる手法です。

しかし、ブラックボックスという言葉の響きはどこか不安な気持にさせるので、あえてその言葉を用いずに書き下しました。

何でだろうと思いながらも・・・
よくよく考えてみれば、様々な技術を複合させて生み出す現代の機械製品では、「ブラックボックス化」による恩恵無しでは成立させることは難しいことが分かります。

それは身近にも沢山の事例があります。例えばスマートフォン。
画面を触って操作することは、もはや当たり前ではありますが、内部でどのような技術でそれが実現しているのかは、機械屋の僕にはさっぱり分かりません。しかし、ユーザーフレンドリーなその機能は「ブラックボックス化」されて、そんなことなど全く知らずとも普段から何の疑問も持たずに利用しています。

電気やIT製品と同様に、製品開発の世界でもブラックボックス化が非常に進んでいる気がしています。
様々な分野の技術者が集まり、自分の専門分野の部位はブラックボックス化し、その接続部分などの関連部分のみを連携して、製品を構成していく。これによって、専門外の技術を知らなくても、その接続部分でのみ情報を共有できれば製品を開発することができます。

内部の構造を知らなくても機械を使いこなしたり、高度で複雑な製品の開発が出来たり・・・ブラックボックス化の恩恵は計り知れないですね;